執着とはなんでしょうか。どこからが執着というのでしょうか。
どんなことにも人は執着し得るのですが、その対象が何であれ、一つだけ共通していることがあります。
それは苦しいということ。
執着していると苦しいのです。
執着心は良くないとか、手放すべきということではありません。さらに言うなら、執着していること自体に良いも悪いもないのです。
執着しても良いのです。必死に手放さなくちゃと思っている方がいるなら、まず執着している自分を優しく受け入れ、認めてあげてください。
手放さなくちゃという思いは、今のあなたを否定すること。それでは今のあなたが傷ついてしまいます。
いいんだよ、執着しても。そう許してあげてください。
そのあとに、もしあなたが「苦しい」と感じているなら、その執着に向き合ってみてください。
向き合うというのは、表面に表れている執着の根っこの部分に目を向けるということです。
執着の根っこにあるもの、それは不安や恐れです。
なぜその対象に執着するのか。
それはそれが手に入らなければ幸せになれないと思い込んでいるからです。その選択肢しか道はないと信じ込んでいるからです。
想像してみてください。
あなたの前に一本の道があります。ですがその道から少しずれてしまうと崖から落ちてしまいます。両端が崖の一本道。そんな状況であれば、誰もがその道に這いつくばって進むでしょう。それが「執着」なのです。
でも本当は道はたくさんあるのです。崖っぷちなんかではなく、あなたの進む道は、選択肢はたくさんあるのです。
そしてそれがないと幸せになれない、というのは逆にいうと今の自分は幸せじゃないと思っているということ。
今のあなたが心から幸せなら何かに執着する必要はないのです。
今のあなたがどうしていれば幸せだと感じられるのか考えてみて、あなたが今のあなた自身を幸せにしてあげてください。
不安や恐れに気づくこと、それを認め許してあげること。そして今の自分を自分で満たしてあげること。
そうすればあなたの執着は自然と剥がれていきます。
大丈夫、あなたはあなたのままで幸せになれるのですから。